10/29　初めて仕事を家に持ち帰った。

オフには、仕事のことを考えたり、話題にしたりするのさえいやで、とにかく意固地になったように仕事とのつながりを断ち切ろうとばかりしてきた私がついに初体験をしてしまった。なぜか。他に選択の余地がなかったからである。

10/30　初めて本ＨＰに文章ではないネタをアップした。

作文ばっかりで押していこうという初期の決意が揺らいできたわけである。なぜか。一時の気の迷いじゃないだろうか。

10/31　初めて定期を買うだけのために駅まで行った。

３日目でもうこんなしょーもないネタになってしまった。単にぎりぎりまで継続購入をサボっていて本当にぎりぎりになってしまっただけである。でも、久しぶりにバスじゃなくて歩いて駅まで行ったのはいい気分転換だった。

11/1　初めてヒールで足を踏まれた。

噂には聞いていたけれど、痛かったあ。しかも「あ、いけない」みたいな慌てた様子が全然なくて、「きれいなおねえさんだなあ、でへへ…」というでれでれした気持ちなんか、怒りでもってきれいさっぱり吹き飛んだのだった。

11/2　初めて「おじやうどん」なるものを食った。

まあ、名前通りの見た目だった。そして、見た目通りの味だった。よく考えたら炭水化物のがぶり寄りみたいなバランスの悪い食事だった。

11/3　初めてフリースのベストを着た。

要するにおろし立てを着た、ということで、服を買うたんびに使える方法を一つ編み出したわけである。妹の見立てによるものだが、もう少し３０代らしいスタイルを自らが心がけなければいけないなあと思う。

11/4　初めてギャグが寒い大阪人を見た。

酒に酔っていた、という点を差し引いてやらなければとは思うが、電車の中で、こっちは残業帰りなのに「東京弁をしゃべっちゃうのさ」とか「『平気』ゆう言葉を平気でゆえるようにならんとダメじゃん」とか、オヤジの寒さは大阪も同じなのだなあと、当たり前なのかも知れないが、思った。

11/5　初めて残食2000円以上食った。

いつもはほとんど何も食わずに残業するのだが、この日は豪勢に焼き肉など食った。ささやかではあるが幸せだった。

11/6　初めてサッカー五輪代表の試合を最後まで見た。

テレビ観戦専門で、いつも見ているうちに寝てしまうという不謹慎なサッカーファンではあるが、１点先行されるという予想外の展開に身が引き締まり、最初から最後まで見続けることができたのだった。

11/7　初めて一致した。

友人がよくカラオケで歌うスピッツの曲「スピカ」。どこかで聞いたことがあるような、といつも思っていたのだが、私の持ってるアルバム「花鳥風月」に収められている曲だった。今まで何を聴いていたのだろう。

11/8　初めて一人で居酒屋に行った。

出張先の鹿児島で、おいしいものが食べたくてふらふらと出かけたのはいいが、若者向けの店に入ってしまったので、薩摩揚げもきびなごも食えなかった。

11/9　初めて長沙号を見た。

私がいた中国の長沙市は、鹿児島市と友好都市関係にあるのだが、その関係で、鹿児島の市電に一両だけ長沙号というのがあるらしいと聞いていた。それを今回初めて目撃した。全然長沙らしくも何ともない電車だったが、「長沙」と書いてあるだけでなんか懐かしかった。

11/10　初めて８時でＳＡを追い出された。

鹿児島から福岡まで九州道を車で北上中の何とかいうサービスエリアで晩飯を食っていたら「蛍の光」が流れてきて、片づけられるわ、シャッターは降ろされるわ、通用口から出るように言われるわ、ただでも真っ暗で息が白く見えるのに、ますます心細くなるのであった。

11/11　初めて隣でいびきをかいてる人がいるのにぐっすり眠れた。

私は知る人ぞ知るいびきかきである。「ぐふふ、今夜は寝かさないぞ」なんていうセリフが別の意味になってしまうくらいなのだが、他人のいびきには非常に過敏で、全然眠れなくて困るのが常であった。しかし今回の出張では疲れがたまっていたから、同室の同僚がグーガーいうのにも関わらずぐっすり眠れた。変に不規則になって呼吸ごと止まったりしてもへっちゃらだった。

11/12　初めて女の子がいるような店で飲んだ。

サラリーマン２年生だし、連れてってくれるような先輩もいなかったので、非常に遅いデビューとなった。さぞ弾けたのだろうと思われるかも知れないが、水割りを飲んで２，３曲歌って終わり。なぜなら女性上司に連れてきてもらっていたから。

11/13　初めてぎっくり腰になりかけた。

出張帰り、新幹線を降りるときに荷物を持ち上げた拍子に腰に痛みが走った。歩くことはできるのでぎっくり腰ではないのだろうが、情けない話である。

11/14　初めて挫折した。

どうしても「初めて」が見つけられない、という挫折を味わってしまった。誰が何と言おうと私にとって初めての挫折であった。ずるではない。

11/15　初めて２日続けて挫折した。

すみません、もうこの手は使いませんから、今回だけ見逃してください。

11/16　初めてあまりの臭いに電車を乗り換えた。

残業の帰り、日付も変わろうかという車内に漂う香りは、腐ったバナナのような、ウンコパンツのような、確認するために深く吸い込みたいような、でもきっとろくなもののニオイじゃないだろうし、何しろ変なヨッパライみたいなジジイがいるもんなあ…。で、逃げた。

11/17　初めてとりわさを食べた。

仕事帰りの焼鳥屋にて。生の肉が出てくるとは思っていなかったのでかなりビビったが、食べたらうまかった。

11/18　初めて途中で引き返した。

起きたときから体調がすぐれなかったが、休んでる場合じゃないし、と頑張って出勤した。そしたら途中の満員電車の中で気分の悪さが最高潮に達し、とうとう我慢しきれなくなって休みを取って家に帰ってしまった。先週の出張の疲れが出たのであって、夕べのとりわさとは関係ない。ないったらない。

11/19　初めて飲んでもいないのに終電で帰った。

残業のせいである。今までも終電に近くなることはあったが、初めて本当に終電になってしまった。頑張ってるなあと言われそうだが、単に仕事が遅いのである。くぅ～(T-T)。

11/20　初めて百人町屋台村へ行った。

協力隊時代のご近所さん（隊員ＯＢ）で久しぶりに集まった。できるだけ中国っぽい中華料理が食べられるところ、と思って決めたのだが、味はいまいちだった。なぜなら辛くなかったから。でも、普通の中華料理店にはないようなメニューがあってうれしかった。メニューにない料理を注文して作らせるなど、中国にいたときのようで楽しかった。

11/21　初めてサウンドファイルをアップしようと思った。

ぼけーっとネットサーフィン（死語）していて、ふと、そういうことができるならやってみようと思いついてしまった。ただ、著作権のこととかあるので、自作の曲しかないのかな…と大胆なことを考えてしまった。

11/22　初めて終バスで帰宅した。

終電で帰って駅からタクシー、というのはおなじみのコースだったが、バスに間に合ったのは久しぶりだったし、それがちょうど終バスだったのは初めてだった。終電と同じで不思議に混雑していた。

11/23　初めて自作曲を公開した。

だじゃれじゃなくて後悔するかもしれない…。

11/24　初めて記憶が飛んだ。

飲んで酔っぱらったわけでもないのに、今日どんな「初めて」があったか思い出せなかった。見つけられなかったのではない。

11/25　初めて電車内で絵を描く大人を見た。

おたく系のルックスのその彼は車内の小姐をスケッチしていたのだった。決して画家というわけじゃなくて、というのは、絵柄がもろアニメ系だったからだが、じゃあ何のためにちらちら盗み見ては描いているのかは謎に包まれていた。

11/26　初めて初対面の女性といきなり食事した。

同僚の彼女だったのだが、３人で飯を食っても居心地が悪いばかりだった。

11/27　初めてJackie's Kitchenへ行った。

横浜西口のジャッキー・チェンの店へ行ったんだけど、要するにラーメン屋だった。味はなかなか、値段は手頃だけど、店自体が女性向けらしく、ボリュームが少なくていまいち。チープなデートにはいいかも。

11/28　初めてリンクバナーを作った。

小さい。なんて小さい話題なんだ。でも本人的にはある程度ステップを踏み越えた気分だったりする。とは言っても小さい。

11/29　初めて職場に一番乗りした。

夜は残業続きで定期券を買う暇がないので、朝に買おうと思って早めに出たら、朝の定期売場はガラガラで、たちまち買えてしまって、たちまち職場に着いてしまった。

11/30　初めて柿を食べた。

生まれて初めて、ではない。今年初めて、である。それはズルだ、と言わば言え。でも帰国してから初めてだし、中国では食べなかったから、少なくとも４年近くぶりになる。

12/1　初めて体脂肪率を測定した。

仕事を終えて帰宅したら体脂肪率が測れる体重計があった。２３．５％だった。適正と肥満の間なんだそうだが、そんなことはわざわざ小数点を付けて言ってもらわなくても自分が一番よくわかっているのであって、よけいなお世話だと思う。だいたい体脂肪率って何なんだ。要するに体脂肪率測定器を売りたい輩の陰謀なのだと思う。

12/2　初めて湯船に浸かった。

生まれて初めて、ではない。今年初めて、である。それはズルだ、と言わば言え。中国では２年と４か月、シャワーのみだったので、単に体を湯にひたすという行為にあまり意義を感じなくなってしまったのである。

12/3　初めて「海外協力青年隊」と言われた。

青年海外協力隊という呼称の「青年」「海外」「協力」という３つの成分の並び順は、理論上６通り存在する。しかし、現実にはほとんどの人の頭の中で「協力隊」というところは固定しており、そのため、言い間違えるにしても「海外青年協力隊」ぐらいしかない、「青年隊」とか「海外隊」とか言う人はいないだろう、そう信じてた。それがこの日見事にうち砕かれたのであった。人というものはまだまだ無限の可能性を秘めているわけである。

12/4　初めてパソコンの裏を掃除した。

もっとせっせとやらなきゃダメだろうなあ。

12/5　初めてTRICERATOPSのＣＤを買った。

夏のポカリのＣＭからずっと気になっていたトライセラのアルバムをやっと買った。親しみにくいメロディの曲ばかりだけど、ギターの音がかっこいい。そのうちブリグリも買おう。

12/6　初めてゴキブリ入りの料理を出された。

新宿通り沿いのとある魚系定食屋。日替わりの「鰯蒲焼き丼」を半分以上食ったところで見つけてしまった。蒲焼き状態のゴキブリの幼虫。生前よりもパワーアップしてるのであろうその照りが目に眩しかった。冗談はともかく、そのあとの対応が最悪だった。ここで店の名前を出すことによって打撃を与えられるなら…、それくらいのアクセスがあるページだったなら…(T-T)。

12/7　初めていつもの天そばをまずいと思った。

Ｓ駅の立ち食いそば。ここの天そばがお気に入りで月に１０杯は食ってるのだが、今日の天ぷらはできそこないのお好み焼きのようにふにゃふにゃだった。どうも食べ物の話が多いなあ。

12/8　初めて「いいかげんにしてよ」と思った。

ウソである。毎度毎度そう思う。何に対してそう思うのかは言えない。「勝手に秘密めかして喜んでれば」と流してください。言えないんだもん。

12/9　初めて駅弁を立ったまま食う女子高生を見た。

生まれて初めて、ではない。日本では初めて、である。東海道線の車内での出来事であった。連結部分に立っていた二人連れで、一人は読書、もう一人が幕の内か何か知らないが、平べったくてでかい箱の、いかにもという感じの駅弁を食っていた。不良っぽいのか優等生タイプなのか、明るいのか暗いのか全然キャラが掴めなかった。

12/10　初めて緑色のウンコをした。

ぎょっとした。死ぬのかと思った。でもちょっと考えた。ウンコの色と混ぜて緑になるような色と言えばブルー系だろう（絵の具の三原色の考え方に基づく）、ブルー系の食い物と言えば…ああ、あれだ！というわけで、前の晩に私は山ほどナスを食べていたのであった。本人的には原因が分かってスッキリしてるんですけど、読まされた方は最悪でしょうね。すいません。

12/11　初めて家族の誰より早く年賀状を書き終えた。

早ければいいというものではない、という見本のようなことになってしまった。もう一言ぐらいずつ書き足そうかな。

12/12　初めて横浜ＦＣの試合を見た（テレビで、だけど）。

元フリューゲルスのサポーター（ただし生観戦歴は１回だけ）である私は、マリノスに乗り換えることもできずに、かと言ってＪＦＬの試合はテレビじゃ見れないし、東京で一人暮らしする息子を故郷で案ずる母のような気持ちで、新聞記事などを通じて横浜ＦＣを見守るだけであった。そして今日の晴れ姿。試合には負けたけれど、なかなかいいプレーが見れてよかった。早くＪ１に上がれ。

12/13　初めて新聞代わりにインターネットのニュースを見た。

新聞休刊日だったのだが、いろいろと気になるニュースがあったので、そう快適でもないのにつないでしまった。

12/14　初めて「この企画はもういいんじゃねえの」と思った。

ネタが切れてしまったものだから、企画に対して逆ギレしているわけである。ネタ切れで逆ギレ。がっはっは。ネタ切れで逆ギレ。がっはっは。こういうふうに韻を踏んだりして喜ぶのはオヤジです。

12/15　初めて「うちのカレーはまずい」と思った。

カレーという食べ物は不思議で、外のカレーももちろんうまいがやっぱりうちのカレーがうまい。具が貧弱でも水分が多くてゆるゆるでも、うちのカレーには安らぎがある。寿司や天ぷらではこうはいかない。断然外の方がうまい。しかし、今日のカレーはダメだった。製作担当者が風邪をひいて口呼吸、という状態で、味見をしなかったからであった。

12/16　初めて打ち合わせ中に気が遠くなった。

一人でパソコンに向かっていて眠くなることはときどきあるのだが、打ち合わせ中に魂が抜けそうになったのには参った。病気なんじゃないかと思うくらい眠い今週である。

12/17　初めてボーナスを手渡しでもらった。

額はともかく、月給以外にお金がもらえるなんて、とうれしくなってしまった。

12/18　初めてこの企画の行く末について考えた。

ネタ切れで逆ギレの一種ではあるが、こればっかりやってると他のネタが書けないなということに気づいた。とりあえず今年いっぱいで終了しよう。

12/19　初めて布団を敷いて昼寝した。

どうも最近眠すぎる。おかしいぞ。このまま闘病日記みたいになったりして。

12/20　初めて麻婆豆腐定食を食べた。

麻婆豆腐はおかずじゃなくておやつだ、と思う私であったが、辛いものが食べたくて頼んでしまった。味精（グルタミン酸ナトリウム）がじゃりじゃりいうのが本格中華を感じさせてよかった。

12/21　初めて一日メールが入らなかった。

たぶん初めてだと思うんだけど。さびしいもんですね。

12/22　初めて同型同色のケータイを持ってる人を見た。

自分の彼女が見知らぬ男に抱かれているのを見たような気持ちになった。

12/23　初めてクリスマスをフライングした。

妹が自分の都合で強引にシフトして、ケーキやシャンメリーを買ってきた。私は納得行かなかったが、黙っていると食い尽くされ飲み尽くされるので、負けずに食って飲んだ。

12/24　初めてイブの夜に彼女がいなかった。

嘘である。全然初めてなんかではない。とほほ。

12/25　初めて休みの日を職場の人と過ごした。

ホームパーティ、と言うとかっこよすぎかもしれないが、そんなようなものに参加した。スーツとパジャマ以外にまともな服を持っていないので着ていくものに困った。

12/26　初めて一日家にいてギターを弾かなかった。

弾こうと思ったらいきなり弦が切れた。そこですぐに横浜まで行って買ってきて弾く、というふうな発想はなくて、「縁起わりいから家でじっとしてよう」と思っただけだった。

12/27　初めて定食屋で小鉢をおまけしてもらった。

とうとう常連の仲間入りである。誰にも自慢できないけど。

12/28　初めて職場で協力隊の準制服を着た。

仕事納めで大掃除をしたということである。現役の時よりずっときつくなっててめちゃめちゃビビった。「準制服」が一体何なのかは「ますます協力隊のことなど」を見てください。

12/29　初めて日帰りで鹿児島行った。

こんなことができるのは飛行機というもののおかげであり、こんなことになったのは私が仕事が遅いせいである。

12/30　初めて定時退勤で東海道線に座れた。

毎日こうだったら天国なのに。

12/31　初めて大掃除をせずに年越しを迎えてしまった。

2000年対策と称してパソコンばっかり触っていたからである。


とりあえず企画終了！…というわけで